アリプロの、薔薇獄乙女という歌があります。
タイトルはその一部……。
え、何かテンション低いって?
うん、誕生日ネタっすから。
え?銀様のかって?
いえいえ鵺野先生ですとも!
だから何でテンション低いんです?ぬ~べ~好きでしょ?
ええ好きですよ。
でもいくらなんでもないわーって…。
だってクェの末期脳は例の歌詞を聞いた瞬間に『薔薇地獄』の後ろに『先生』をぺっ!とナチュラルにつけやがったのです。
と、言う訳で誕生日ネタはこれで行こうかと。
☆★☆貴方の年の数だけ用意しました★☆★
玉藻先生、薔薇の花束を持って御登場。
何処にってそりゃぬ~べ~の前に。
……ところで二人の関係は何でしたっけ?
1オレタチトモダチー
2玉藻の片思い
3オレタチホモダチー(恋人)
4鵺野の片思い
そうでしたそうでした。貴方の言うとおり。
じゃ、選んだ所までスクロールですよークェ、ラベルの貼り方よく解ってないから。
長くなったので3、4は別の記事に~(準備中)
≡≡1≡≡
鵺「…………」
玉藻が真紅の薔薇を持つ姿は嫌味な程に様になっていました。そりゃこれを美樹にやったら泣いて喜ぶだろう、ぬ~べ~はそう思っいました。
玉「受け取らないんですか?」
鵺「……何でまたι」
玉「今日は貴方の誕生日だと聞いたので」
鵺「……だから、何であえて……これなんだよ」
玉「こういうの好きでしょう?」
玉藻は不思議そうにしています。果たして普段のぬ~べ~の行動のどこを曲解したらこうなるのでしょう。
鵺「おっ俺が!?」
玉「はい」
鵺「い、いや……あのな、俺は……女の人の方が……」
玉「はぁ、じゃあ来年はそういった店にでも誘いましょうか?貴方はどういった趣向があるのです?」
ぬ~べ~の言った「女の人の方が」というのはプレゼントの内容ではない上、二人で行った場合、多分嫌がらせにしかならないのだが、玉藻の方はその辺りは考慮に入れていないようです。
鵺「違……げっゆきめくんっ」
ゆ「私も鵺野先生の趣向、気になります~♪」
玉「む?おい、その氷は何のつもりだ」
限り無く明るい口調で現れたゆきめの顔には限り無く深い影が走っています。
ゆ「貴方に当てるつもりに決まってるでしょ!?自分が独り身で寂しいからって、鵺野先生をいやらしい店に誘わないで!」
玉「な…何だって!?痛っ、やめないか!」
衝撃のあまり迫り来る氷塊をかわしもせずに聞き返す玉藻。
鵺「ゆ、ゆきめくん誤解だっ」
ゆ「鵺野先生は黙ってて下さい!どうせこのひと、人間の女にモテなくて傷付いた鵺野先生を慰めるフリをしてものにするつもりなのよっ」
玉「…………」
ゆ「ほら先生!図星だから反論もできないんだわ!!」
鵺野先生は私が守る!そう言わんばかりの雪女にげんなりしすぎて玉藻の口をきく気力がなくなったのを良い事に、ゆきめはガンガン誤解を深めるのでした。
玉「(鵺野先生、冗談が好きだと思ったのに……違ったのだろうか)」
ガンガン氷塊にぶつかりながら、心身ともにちょっぴり傷付いた玉藻は独白しました。
玉藻先生的には、プレゼントして、ぬ~べ~が笑って、今日は楽しい日になる予定だったみたいです。普段冗談を言わないひとの冗談は滑ると相場が決まっていることを知らないんですね。
ゆ「もう!鵺野先生に近付いたって無駄なんだからね変態狐ーっ」
玉「はっ……!!誰が変態かっ」
ショボンとするのに区切りがついた途端に耳に入った罵声に一気に玉藻の怒りのボルテージが上がります。
同時に気温も局地的に上昇。異音と共に、空中を舞う塵芥の類が発火点を超えた証の炎を発します。
玉「焼き払ってくれる!」
ゆ「くっ……負けないんだからっ」
鵺「まっ待った!おちつふげーーっ!!!!」
玉、ゆ「あ…」
二人の攻撃の直中に飛び込んだぬ~べ~が大変珍妙な叫び声を上げてぶっ倒れて一時休戦。しかし今度はどっちが介抱するかで結局大喧嘩になり、横から律子先生が全部かっさらったのだとか。
鵺「うーん……痛いけど何だかふかふかして……ムニャムニャ」
≡≡1終了≡≡
玉藻先生、残った花束は石蕗丸にでもあげると良いよ。
はい、こっからは全部BLカプ物っすからお気をつけあれー。
≡≡2≡≡
花束を差し出して、玉藻はニコニコしています。それを見て口をひくひくさせるぬ~べ~はムカムカしています。
鵺「帰れ!!」
玉「本当に貴方は照れ屋さんだ。誕生日位素直になったらどうですか?」
顔が赤いですよvと付け足して、玉藻はぬ~べ~の頬をつつきます。ちなみに赤いのは怒りの為です。
鵺「でーい触るなっ!」
バッと玉藻の手を払い距離を取ったぬ~べ~はすかさず鬼の手を解放します。
鵺「俺はな、誕生日位は気分よく過ごしたいの!お前がいたら駄目なのっ!俺の為を思うなら、お前はどうしたらいいか解るか!?」
鬼の手を構えてガルルルルと威嚇するぬ~べ~を前に玉藻が小さく溜め息を吐きました。瞳は少し不安げに揺れています。
玉「……そう、ですか」
ぱさ。小さく音を立てて薔薇の花束が下を向きます。
鵺「(う…、キツく言い過ぎたか)」
玉「鵺野先生……」
鵺「……ι」
ちょっとバツが悪いぬ~べ~、でもここは心を鬼にして……そう自分に言い聞かせながら玉藻から目を背けていました。
玉「鵺野先生、これ……」
鵺「(そっか、せっかく俺の為に選んでくれたんだし…花束受け取る位、してやってもいいよな)」
玉藻が再び何か差し出す気配に、何とか笑顔で受け取るんだと決めて手を伸ばしたぬ~べ~は心から後悔しました。
何故、彼は、一世一代の大決心みたいな顔で、頬を染めながら荒縄を差し出しているのか。
ぬ~べ~の頭を満たした嫌な予感と疑問に対して、目を潤ませた玉藻先生が答えました。
玉「……やはり、鵺野先生にはそういう趣味があるようですから……でも、私は流石に殴られるのは痛いし……でも、あの、縛られる位なら…我慢できるかなと、思って……」
鵺「…………」
玉「あ……やっぱり、そんなのじゃ足りませんか?だったら、これとか…」
モジモジしなら手錠やら蝋燭やら出す玉藻。
鞄は仕事用じゃなかったのかよと、ぬ~べ~は暗澹たる気持ちになりました。
玉「……縛るには、こっちの方が良いですか?この方が焼印とか…出来ますし」
ぬ~べ~は鎖の使用法で焼印がさらっと出て来る奴を始めて見ました。
鵺「…………縄でいい」
玉「はい、どうぞ」
鵺「ん、ありがとう」
さっきからぬ~べ~がやる気ない顔で固定です。
そしてやる気ない顔のまま、玉藻の肩にぽそっと縄を乗せて、ちょっと巻きました。
玉「ぬっ……鵺野先生!?あ、あの、大胆になって下さるのは喜ばしいのですが、こんな所で……!?」
因に今、小学校のグランドの端。いつ生徒や職員が来てもおかしくありません。
鵺「ん、ああ、物影の方が良いな」
てくてくと、校舎の陰へ移動する二人。ぬ~べ~はヤン無し無表情、玉藻ははにかみ気味で、向き合います。
鵺「玉藻」
玉「はいっ、ええとあのどっちが……」
鵺「放置プレイな」
玉「……はい?」
鵺「だから、放置プレイ」
玉藻の肩に手を置きながら、ぬ~べ~はニッコリ笑い、低学年の生徒に言い聞かせるように言いました。
そして「ん?」と言う笑顔を返してきた玉藻に勝ち誇って一言。
鵺「それじゃ、玉藻。アディオ~ス♪」
玉「えっ!?鵺野先生!?ちょっと!」
鵺「ついて来ちゃ駄目だぞー放置プレイなんだからなーハッハッハ」
玉「ぐっ」
高らかに笑いながら去って行くぬ~べ~の背中を見送る玉藻の、戻って来るんでしょうね!?という言葉に返事はありませんでした。
そして日も暮れたころ童守小の宿直室に、落ち着かない様子のぬ~べ~がいました。
玉藻のストーキングをかわすには、奴の妄想にちょっと乗る形にして肩透し食らわせてやればいいのだ!
そう思って作戦は成功したのだが……、未だに校舎裏から玉藻の気配が消えないのであります。
鵺「どっどうしよう……まだ待ってる……」
しかしもういいよと近付けば『続き』をする羽目になりかねない。
鵺「うぅ……こっくりさんこっくりさん帰って下さい」
涙声で言ったって……答はもちろん?
≡≡多分今頃玉藻先生はどういう風に待ってたら一番そそるか考えてますよ(笑)≡≡
玉藻が片思いで更に尽くすタイプだったらたまりませんね。
勘違いした上で尽くすってのはもう嫌がらせ以外の何でもない(笑)
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