定番の言葉が使えませんね。
って言う訳で相思相愛で妄想いってみよう☆
☆★☆『愛してる』★☆★
意を決して、顔を真っ赤にしてぬ~べ~は玉藻に言いました。
対する玉藻は口を開かずにいます。
ぬ~べ~、思わず目をつむって言ってしまったので玉藻の様子が分かりません。
玉藻は何も言わないままです。
『…………』
『…………』
『……玉藻?あの…』
沈黙に耐えられなくなったぬ~べ~が、恐る恐る目を開けます。
ぶっちゃけた話、今の自分達は凄く……凄く、ある特定の意味で良い感じだと思って良い。そんな風に思うような間柄になったのだから……玉藻は照れて何も言わないのかな?と期待しますが、ひょっとしたら良い感じなんて思ってたのは自分だけかも知れませんよね。
流石のぬ~べ~も不安です。
ぬ~べ~がちらっと様子を窺うと、玉藻は、壮絶に冷ややかな目でぬ~べ~を見ていました。今ならその瞳でゆきめを氷づけにできるかもしれない、そんな目です。
何て言うか……怒ってる?いや……嫌悪?
『!?』
俺はやっぱり思い違いをしたのか!?そうだよな。男に言われたって嬉しくないよな……。
『あ……じょ、じょうだ』
冗談、だった事にせんとぬ~べ~が一生懸命笑顔を作ろうとしていたら、ようやく玉藻先生が口を開きます。
『鵺野先生……』
『!』
止めてくれ、分かってるから冷たい言葉で斬って捨てないでくれ!
心で叫ぶぬ~べ~をしり目に、未だ冷たい目をした玉藻は言葉を続けます。
『それは、嫌味ですか?』
『へ?』
よくよく見ると玉藻の肩が小刻に震えています。
激しく、お怒りのようです。
『私が、未だ分からないのを知って……』
『…あ゛』
地雷だったみたいですね、さっすが鵺野先生★
『フッ、どうせ馬鹿ですよ。理解が遅いですよ。いつも解釈はずれてますよ。フフフフッ……ド低脳とでも何とでも言うが良いさ……!!』
『ジョ…!?』
ジョジョネタですか玉藻先生。
『いや、ちっ違うんだ玉藻!誤解だ!』
『うるさい、この腐れ脳味噌!』
玉藻先生、屈辱のあまり軽く涙目です。
言うだけ言ったらバッと身を翻し、地面を蹴ると、虚空に消えてしまいました。
『ど、どうしよう…玉藻ぉ……』
へたり込むぬ~べ~。
病院に探しに行くと、玉藻京介なんて人はいなかった事になってました。いや、実際『玉藻京介』なんて『人間』は最初からいやしないのですが。
ああ、こんな別れ方をするなら言わなきゃ良かった。ぬ~べ~は失意の中で数日を過ごしました。
そんなある日、強い悪霊と戦ったぬ~べ~は、舐めとくだけじゃマズそうなまあまあ酷めの傷を負いました。
行きたくないけど……黒いズボンに包まれた二本の脚はオートマティックのカラクリの様に、鵺野鳴介の上半身を童守病院に運んでいきます。
受付で保険証を差し出していると、何だか馴染みの邪悪な気……思わず緩む表情筋をそのままに、振り返った先には……。
『玉藻!』
『また怪我ですか』
看護師達に囲まれた玉藻、その姿を見て、一度は笑ったぬ~べ~だったがその表情はまた曇る。
だって…前回の別れ際が、ねぇ。
『あ……』
無意識に、一度は出した保険証をかっぱらって入口へと走る脚。
何かに引っ掛かった感覚の直後、迫り来る床。
『ふべっ!』
『治療、してほしかったんじゃないんですか?』
長い足を引っ掛けた狐が、看護師に見えない角度でニヤリと笑う。
『……いなくなったんじゃ……なかったのか?』
『はい。しかし会いたくなったのでついでに仕事も再開しました』
『…………』
ついで?
はいつくばったまま、開いた口の塞がらないぬ~べ~、そして何か引っ掛かりを覚えるが『ん?』で終わる看護師達。
『占ってみたら鵺野先生に会うには白衣が良いと出ましてね。だったら病院にいようかと思ったんですよ』
例の、広サーチに使った水晶玉占いかと思われます。
ちょうど寝肥りの時の様にくすっ…と笑ってひそっと言って、気障ったらしく身を翻す玉藻。
『失礼、これから回診があるものでね、アディオス』
狐さんはぬ~べ~に会えて大満足の御様子。
しかしぬ~べ~は嬉しいけれどムシャクシャします。
今度、デートって言って誘い出して拳でいい子いい子してやろう。
ぬ~べ~は心に決めました。
そう、いい子いい子してやるんだ、それはもうオラオラオラオラ~、と!
それでもやっぱり治療費出してもらうぬ~べ~でした(笑)
☆★☆ちなみに数日=三日(短っ/笑)★☆★
え~、まん研にてルーキーが言ってた単行本と文庫本でさし変えられた『ド低脳』と『腐れ脳味噌』……ぶっちゃけさし変え後の方が酷い気がする。
それをネタに。
ぬ~べ~、玉藻をいじめたかったら殴るより愛してるって連呼した方がイイヨ(笑)
……そう、下手に『人間のデート=どつきあい』と言う認識を持たせるよりは。
おつきあい…どつきあい…ああ、響きは似てますね。
頭にDがつくだけでえらい違い。イニシャルDは危険な香り~(大丈夫ですかクェーサーさん?)
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